竹矢・箆

五城目町

竹を加工して、弓道の矢を作っています。使い手に合わせて長さや重さ等すべて受注生産の特注品です。

[歴史・特徴]
伊達藩に代々仕えた東北地方唯一の『御矢師永澤家』の12代目にあたる永澤明久。五城目町が拠点となったのは祖父・則竹(本名・政治郎・故人)の代からで、祖父の則竹は5歳のころ仙台から東京上野池之端へ移り、14歳で神奈川県の矢師 安田氏へ弟子入り、22歳で実家へ帰り、その後小石川に自分の店を開く、戦争の強制疎開で妻の生家のある五城目へ移り、終戦七年後に矢師を再開、現在に至ります。
[技術・職人の技]
矢の材料は、秋に二、三年生のものを刈り取り、皮をむいて約一年間、青みが取れるまで自然乾燥させます。製作過程は細かく分けると八十五工程にも及びます。小刀で削り四本一組で、太さ、重さ、重心、節を同一にすることが厳しく求められ、腕前の見せ所となります。このとき、注文主の弓の強さなどの好みにも配慮しながら作業を進めます。